SEOとUXの関係とは?ユーザーエクスペリエンスの重要性と対策

結論から言えば、UXは少なからずSEOに影響を与えると言われています。しかし、その根拠はどこにあるのでしょうか?
この記事では、UXがSEOにどのような影響を与えるのか、さらにはSEO対策につながる具体的なUXの改善策についてくわしく解説します。
SEOとUXの関係性とは
前述の通り、UXはSEOに影響しているであろうというのが結論となりますが、実はこの解釈には諸説あるのが現状です。
まずは、そもそもSEOとUXに本当に関連性はあるのか?という疑問について客観的に分析していきます。
そもそもUXとは
UXとはユーザーエクスペリエンス(=ユーザー体験)、つまり「サービスを通して得られる体験」を意味します。
似た意味でUI(ユーザーインターフェイス)という言葉もありますが、UIはデザイン性や機能性、UXはそれによる体感や満足度のようなものと捉えるとよいでしょう。
UXを改善すればユーザーにとっては使いやすいサイトと認識されるため、当然webサイトを運営する上では欠かせない要素となってきます。
SEOにおけるUXの重要性
SEOの知識がある方ならご存知の方も多いはずの「Googleが掲げる10の事実」。
この1つ目が「ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。」というものですが、これはまさにUXそのものと解釈することができます。
実際、ユーザーの満足度を定量的に示す指標である「サイトの滞在時間」や「離脱率」「直帰率」などがSEOに影響していることは周知の事実であり、これらの数値を改善する上でUXは少なからず影響を及ぼすはずです。
すなわち、
「UXそのものがクローラーやGoogleの評価基準になっているかどうかはわからないが、UXを改善することでSEOに関わる要素も改善されるため、結果的にUXはSEOに影響を及ぼすのではないか?」というのが、一般的に言われている結論です。
Googleの見解は?
一方で、Googleのスポークスパーソンであるゲイリー氏は、自身の講演のなかで「UXは順位を決める要素ではない」と断言しています。UXはSEOに関係ないのでしょうか?
ただし、この話には後日談があります。その後ゲイリー氏は、「順位を決めるうえでコンテンツよりUXが重視されることはない」というような意図でその発言がなされたと釈明しています。
つまり、あくまでUXよりはコンテンツ重視である、ということであり、UXが検索順位にまったくの無関係というわけではない、といえそうです。
結論:UXはSEOに影響を与える
実際、UXを改善したことで順位が上がったという実例も少なくなく、やはり先ほど述べた通りUX改善はSEO対策としても有効、というのがおおかたの意見です。
そもそもSEOそのものが曖昧な領域のため、まだまだ議論の余地はありそうですが、Googleが「ユーザー目線での価値」を最重視していることが明確な以上、UXを考慮するのは当然の流れなのではないでしょうか?
SEO対策としてのUX
このように、少なからずSEOに影響するという見方の多いUXですが、具体的にどのような施策をとればよいのでしょうか?
ここからは、SEO対策としてのUX改善方法について、具体例を交えて解説していきます。
ページの見やすさ
UXの改善といえば、やはりデザイン面が最初に挙げられます。
H2・H3・H4などに応じて区別しやすい見出しのデザインは、ユーザーがいまどの情報を見ているのかという現在地を把握する上で欠かせない要素です。
さらにテキストサイズや行間・文字の間隔を適切にする、読む上でストレスがなく、かつ重要度が目で見て取れる文字の色や線の色を選ぶなど、本文ひとつとっても意識することはさまざま。
また、文字ばかりでユーザーに負担がかからないよう画像を配置する、広告の位置やサイズに配慮するなどの対策は言うまでもありません。
ページの使いやすさ
デザイン性ばかりではなく、サイトの機能性、つまり使いやすさについても改善の余地がないか検討しましょう。
例えば、「目次」「TOPへ戻る」「フッターメニュー」などのナビゲーションを追加することで、ユーザーが目的のコンテンツへたどり着きやすくなります。
また、文中で関連性の高い箇所に「関連記事」のリンクを設置したり、コンテンツの要約を適宜設置したりするのもユーザビリティ向上に効果的です。
これらの機能は、ただ使いやすいだけではなくサイトの滞在時間をアップさせることにもつながるため、SEO対策に直結します。
ページスピード
これはもはやSEOの領域ともいえますが、ページスピードの改善もUX向上の手段の一つです。
ページの読み込みが遅いとユーザーが不満に感じてすぐにサイトを離れてしまうため、SEOにダイレクトに悪影響を及ぼします。
画像を配置する際は、必ずデータを圧縮するようにしましょう。また、Lazy Load(画面上に表示されている部分だけデータを読み込むことで、読み込みの負担を極力減らして速度を改善する機能)なども活用しましょう。
【まとめ】SEOもUXも目的は同じ
いかがでしたか?ここまで、SEOとUXの関係性や、SEOを意識したUXの改善策についてご紹介しました。
後半の具体的な対策については、「これってただのSEO対策じゃないの?」と感じた方もいるのではないでしょうか。
SEOもUXも、「ユーザーにとって有益で満足度の高いコンテンツを作る」という目的は同じです。SEOとUX、どちらも妥協せず、よりよいコンテンツ作りを目指しましょう。
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